個人年金保険のメリット・デメリット

個人年金保険のメリット

(1)老後の生活費の準備ができる

財団法人生命保険センターの調査では、30代では老後の収入の内訳で公的年金が占める割合は、約36%だと言われています。明らかに公的年金だけでは将来的に不安ですよね。

老後の生活費を準備するために個人年金保険が注目されているのは、普通の預貯金と違って安易に現金を引き出したりすることが出来ないので、確実に老後資金の準備が行えること。

また株式や債券などを組み入れた商品もあり、インフレリスクにも対応できるように考えられています。

(2)終身にわたって年金を受取り可能。さらに遺族への相続も!

被保険者(保険の対象となる人)が生存していることを条件に年金を支払われ、確定年金保険や保障期間付きの保険商品などは、一定期間は年金を受取ることができる保障がある商品もあります。

つまり定められた期間(10年、15年など)に被保険者が亡くなったとしても、遺族に年金を受取る権利が相続され、年金を受取ることができるのです。

(3)個人年金保険料控除で所得税&住民税を軽減!

最高で所得税50,000円(年間正味払込み保険料が10万円以上の場合)、住民税35,000円(年間正味払込み保険料が7万円以上の場合)の生命保険料控除と個人年金保険料控除が受けられます。

(4)ダブル控除もあり!?

個人年金保険料税制適格特約をつけた年金契約であれば、一般の生命保険料控除と個人年金保険料控除のダブル控除が受けられます。

(5)途中の課税がない

年金受け取りまで課税されません。同じ運用でも、投資信託のように途中で課税されることがないので複利効果が期待できます。

(6)運用先ファンドは自由に選択

変額年金はファンドを自由に選択でき、分散投資もできます。
販売手数料もかからず、ファンドの組み入れ比率の変更も一定回数、無料でできることが一般的です。また払戻金額の50%程度は借入も可能です。

(7)保険機能も兼ね備えている

保険会社によっても違いますが、契約者が亡くなった場合、既に支払った保険料を返してくれます。
契約者が普通に解約すると、払った保険料の合計よりも少し減ってしまうのですが、亡くなった場合は保険金受取人に全額支払われるのです。

(8)持病があっても加入できる

生命保険のような健康状態の告知の不要な商品もあり、持病のある人でも加入できる可能性があります。

個人年金保険のデメリット

(1)受取れる年金額が予想しにくい

最低保証がついたものもありますが、多くの変額年金は運用成績によって変動するため、将来受取れる年金額が予想しにくく、為替ヘッジのないものには為替リスクも負担しなければなりません。

定額年金は契約時に将来の年金額が決まるため、今後のプランは立てやすいのですが、市場金利が上がったり、インフレがすすむなどのリスク負担の可能性もあります。

(2)高額の用意が必要!?

月払いできる保険会社もありますが、多くの変額年金は契約時に高額を用意する必要があります。

(3)関係費用がかかる

保険管理費用や資産運用費用として、関係費用が生じます。また基本の年金額が一定に満たない場合は、契約管理や年金給付開始後の保険管理として費用が必要となります。

(4)保険会社の破綻

変額年金保険は保険会社の破綻などにより、損害を受けるリスクもあります。

(5)解約控除に制限あり

解約控除とは、契約を結んで7年以下などの短期間で解約をすると、「解約控除」として運用資産から一定の率を差し引かれることです。
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